
小さい頃は、教科書にのっている詩や名文の暗誦テストがよくあったものです。意味がわからなくても、そのテンポの良さと、リズム感がとても心地よいものがあり、一生懸命覚えました。
未だに「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり~」覚えています


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■平家物語「祇園精舎」(ぎおんしょうじゃ)■
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
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皆さんも覚えていましたか?
「文章の意味はすぐにわからなくてもいい。長い人生のプロセスの中で、ふと意味のわかる瞬間が訪れればいい。こうしたゆったりとした構えが、文化としての日本語を豊かにする。」
「暗誦文化は、型の文化である。型の文化は、強力な教育力を持っている。一度身につけてしまえば、生涯を支える力となる。日本語の感性を養うという観点から見れば、暗誦に優るものはない。最高のものを自分の身の内に染み込ませることによって、日本語の善し悪しが感覚としてわかるようになる。モーツァルトを聴くことで、音楽の質を感じとる感性が養われるように、最高級の日本語にはじめから出会う必要がある。”同じく、最高の文章を型として身につける。」
『声に出して読みたい日本語』 齋藤孝 著より引用。